スイング中に身体の開いてしまったり、起き上がってしまう人がいます。
これは、飛ばしたい気持ちから、余分なところに力が入ってしまったり、オーバースイングになって踏ん張りがきかなくなってしまっていることが原因です。
「ほとんどのゴルファーは、力は大きなバックスイングによって生じる、という錯覚に陥っている」
ゴルフ界の帝王と呼ばれる”ジャック・ニクラウス”の言葉です。
クラブは手や腕で上げるのではなく、上半身の捻転により自然と上がっていくものです。
バックスイングが大きいほど飛距離が伸びると思いがちですが、実際はそんなことはありません。
体がスウェーしたり、クラブがスイングプレーンから外れてしまったりと、スイングのバランスが崩れやすく、ボールを芯で捉えることができなくなってしまいます。
飛んで曲がらないボールを打つためには、コンパクトなバックスイングで、しっかり上半身を捻転させて十分にボールにパワーを伝えることが重要です。
コンパクトなバックスイングで飛距離アップする鍵は「右ひざ」にあります。
右ひざを意識したバックスイングで、十分に上半身が捻れたコンパクトなトップが、飛んで曲がらないボールを打つコツなのです。
そこで今回は、コンパクトなトップを作るために、バックスイングで右ひざをどのように意識すればよいのかについてご紹介します。
目次
アドレスからトップまで右ひざをキープする
右ひざは、
「アドレスの状態をバックスイングからトップまで動かさないでキープする」
これが、コンパクトなトップで上半身の捻転を最大にする最も重要なポイントです。
バックスイングで右ひざが右側に動いたり、右ひざの角度が変わってしまっては、十分に上半身が捻れないばかりかスイングプレーンから外れる原因になってしまいます。
バックスイングからトップまで、
- 右ひざが右に動かない
- 右ひざの角度が変わらない
ことが重要なのです。
もう少し詳しく言うと、
バックスイングは、右ひざから右股関節の内側で力を受け止めて、アドレス時の右ひざから股関節の形をキープしたまま、できるだけ上半身をしっかり捻転するというイメージです。
出典:『ゴルフスイング』世界トップゴルファーのスロー映像が、とにかくずっと見れる
しっかり右ひざと右股関節が踏ん張ってパワーを受け止め、上半身が十分に捻転しているのがわかると思います。
何度も言いますが、バックスイングで、右ひざから右の股関節の内側でパワーを受け止めるのです。
実際にやってみるとわかると思うのですが、相当「キツイ」です。
トップがかなりキツイです。このキツさが正解なのです。
このキツさがコンパクトなトップを作り、飛距離のパワーを生み出すのです。
股関節が硬くてバックスイングで身体が回転しにくい人は、右ひざが後方に回転しても良いですが、アドレス時の右ひざの位置はなるべくキープするようにします。
または、足首を少し回すと右ひざから右股関節の位置をキープしたまましっかりと捻転できます。
バックスイングで右ひざをキープするドリル
右腰にシャフトを立てかけます。
このシャフトが動いたり、落ちたりしないようにバックスイング出来れば、右ひざの位置をキープできていることになります。
ダウンスイングからの切り返しも右ひざをキープして始動
出典:『ゴルフスイング』世界トップゴルファーのスロー映像が、とにかくずっと見れる
ダウンスイングからの切り返しでも右ひざと右股関節の形をなるべくキープしながらインパクトまでなるべく右足かかとを浮かせないようにキープすることが大切です。
このようにスイングすることで、頭がターゲット方向へ突っ込むのを防ぐことができ、ビハインドザボールが自然と保たれ飛距離アップにつながります。
参考 : ドライバーの飛距離アップのコツはビハインドザボールにあった!
出典:『ゴルフスイング』世界トップゴルファーのスロー映像が、とにかくずっと見れる
右ひざをキープして切り返すドリル
インパクト直前に右足つま先を浮かす
または、
右足つま先立ちでアドレスし、インパクト直前で右脚かかとを着ける
ようにスイングすると、右ひざをキープした状態で切り返す感覚がつかめるようになります。
バックスイングで左ひざが前に出ない
出典:『ゴルフスイング』世界トップゴルファーのスロー映像が、とにかくずっと見れる
バックスイングの途中に左ひざが前(身体の正面)に出てしまうと、トップで左肩が下がってしまいスイングプレーンから外れてしまいます。
左ひざが右足方向に少し動くのは問題ないですが、前に出ないように注意しましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
「飛距離アップと方向性安定はバックスイングで右ひざキープが重要」
についてご紹介しました。
長くなったのでまとめておきます。
飛距離アップと方向性を安定させるためには、コンパクトなトップで最大限捻転力を蓄えることが重要です。
コンパクトなトップを作るためには、アドレスからトップまで右ひざと右股関節の内側でパワーを受け止めて右ひざをキープすることが大切です。
そして、ダウンスイングからの切り返しも右ひざをキープして始動することで、自然とビハインドザヘッドが保たれ、スイングプレーンが安定し、飛んで曲がらないボールを打つことができるようになります。
「飛ばしたい!」という気持ちが強いと、大きなトップになりオーバースイングになりやすいです。
その結果、右ひざの踏ん張りがきかなくなって、右ひざが動きやすくなります。
しかし、それを我慢するのです。
我慢して、右ひざでしっかりとパワーを受け止めてください。
右ひざの我慢が、飛距離と方向性を生み出すのです。
「スイングプレーンがぶれているな・・・」
「オーバースイングになっているな・・・」
と感じたら、今回のポイント、
- アドレスからトップまで右ひざと右股関節の内側でパワーを受け止めて右ひざをキープする
- ダウンスイングからの切り返しも右ひざをキープして始動する
- バックスイングで左ひざが下がらない
を振り返って練習してみてください。
コンパクトなスイングで飛んで曲がらない力強いショットが打てるようになります。