ゴルフのスイングは、間違った方法で練習していると、間違ったスイングが身に付き、せっかく練習しているのにスコアアップの妨げになってしまいます。
正しいスイングの基本をしっかりとマスターすることが、ゴルフ上達の近道です。
アイアンショットの基本は、緩やかなダウンブローのスイングで、ボールを最下点の少し手前で打つ、ボールを打ってから最下点を迎えるという打ち方です。
プロのアイアンショットをスローで見てみると、ボールを打ってから、クラブヘッドが地面に入っていくのがわかると思います。
アイアンを見てみると、フェイスにロフト角という角度がついています。このロフト角がボールを上げてくれます。
アイアンショットが苦手な方の中には、ボールをすくいあげようとする方が多くいます。しかし、ボールをすくいあげようとすると、アッパーブローのスイング軌道になってしまい、ボールを打つ前にスイング軌道の最下点がきてしまい、ダフリやトップの原因になります。
ボールをすくいあげるのではなく、フェイスが下りて行きながらボールをとらえることで、バックスピンがかかってロフト角通りに自然とボールが上がっていくのです。
まずは、このことを理解しておいてください。
正しくダウンブローで打つためにいくつかのコツがあります。
目次
ダウンブローのスイング軌道でアイアンショットするコツ
Urbanowicz_Krzysztof_GOLF / Krzysztof Urbanowicz
ハンドファーストにアドレスする
ダウンブローのスイング軌道で打つためには、アドレスの時に少しハンドファーストに構える必要があります。
グリップエンドが、左足付け根の内側くらいで、ボールがグリップより少し右足寄りになるようにアドレスします。
ソール部分全体が地面に着くように置いた状態で、グリップが左太ももつけ根の内側に来るようにアドレスすれば、自然とハンドファーストの構えになります。
頭は、アドレスとインパクトで同じ位置
アドレス時の頭の位置が、インパクトの時の頭の位置になります。
ボールをすくいあげようとして、後方に移動したり、ダウンブローに打とうとするあまりターゲット方向に突っ込んだり、ボールの行き先が気になってヘッドアップしてしまうと、ダフリやトップ、スライスなどのミスショットの原因になってしまいます。
頭がしっかり残ることで、プロのようにダウンブローで打つことができ、インパクトゾーンが長くなり、ボールの先のターフを浅く長く取り、前傾角度を保ったまま、フォローを迎えることができます。
インパクトでボールをすくい上げようとしない
インパクトは、アドレスで作ったハンドファーストの状態で迎えます。先に手を返す(特に左手を甲側に折る)と、すくい打ちになってしまうので注意してください。
むしろ、左手の甲を地面に打ちつけるくらいのイメージでも良いかもしれません。
トップの位置から、左手首を固定した状態で、グリップエンドをボールめがけて一直線に振り下ろしていくイメージでダウンスイングしていきます。ヘッドが遅れて来そうな感じがするかもしれませんが、こうすることで、手首が先に返るのを防ぐことができ、アドレスの時と同じハンドファーストの状態でインパクトを迎えることができます。
インパクト時のスイング軸(背骨)がアドレスの時と同じ
アドレスの時に比べて、インパクトでボールが右に見えたり、左に見えるのは、スイング軸が崩れて、頭が動いている証拠です。
アドレスの時のボールの見え方とインパクトの時のボールの見え方が同じであれば、スイング軸が崩れていない証拠です。
背骨を中心に肩を回転していくイメージです。こうすることで、頭の動きが抑えられ、前傾姿勢もキープできます。
また、下半身が必要以上に動くと、スイング軸もぶれてしまいます。下半身の動きにも注意しましょう。
「トップまでは、右腰を動かさない」
「インパクトまでは右足が浮かない」
ように意識することで、下半身の余分な動きを抑えることができます。
まとめ
いかがでしょうか。
アイアンショットは、ダウンブローのスイング軌道で、スイング軸がぶれないようにスイングすることが大切です。
よくボールを上げようとしてすくい上げようとしている人がいますが、シャンクやダフリなどのミスショットの原因になります。
ダウンブローにスイングすることで、クラブのロフト角通りにインパクトでき、クラブのロフト角通りにボールは自然と上がっていきます。
また、アイアンは、飛距離を追求するクラブではありません。方向性と距離感を追求するクラブです。そのため、フルスイングするのではなく、8割程度の力加減でスイングするようにしましょう。アイアンは、飛距離を求めるように設計されていないので、力いっぱいフルスイングするとアイアンのクラブの特性を活かすことができません。
しっかり目標地点を意識し、狙った場所に正確にボールを運ぶことだけに集中して練習していきましょう。